
ダークスカイ・インターナショナルは、夜の環境保護を使命とする国際非営利団体として、夜を中心にデザインされた世界初のコンセプトカー「DarkSky One」を公開しました。
2026年1月14日、米国・デトロイトオートショー(世界5大モーターショーの一つ)にて発表されたDarkSky Oneは、これまでの車両設計における夜に対する固定観念に挑戦します。長年にわたり夜間の視認性は主に明るいヘッドライトやハイビームで対応されてきました。しかしそのアプローチは、安全性を向上させるどころか、グレア(まぶしさ)を生じ、対向するドライバーの視界を妨げたり、道路利用者の目を眩ませることがありました。DarkSky Oneはこれまでの常識に疑問を投げかけ、「もし最初から夜のために設計された車があったらどうなるか?」という問いを提示します。
ダークスカイ・インターナショナルのCEO兼エグゼクティブ・ディレクターであるラスキン・ハートリーは次のように述べています。
「DarkSky Oneは、『闇』を排除すべき問題ではなく、設計の機会として捉える創造的な挑戦です。夜を最初からデザインの中心に据えることで、より精密に照らし、安全性を支え、人や野生生物、夜間環境への悪影響を軽減できます。」
増大する光害の発生源
近年、車両のヘッドライトは光害の発生源として急速に注目されつつあります。他の屋外照明と比較して、ヘッドライトは高強度・水平照射・広い空間到達・青色成分の強いスペクトルを持つため、視界のコントラスト低下やグレアといった課題が生じやすくなっています。
このプロジェクトの一環として、ダークスカイ・インターナショナルは「責任ある屋外照明の5原則」に基づく車両ヘッドライトのための基本的推奨事項を取りまとめました。主な推奨事項は以下の通りです:
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明るさの上限設定:ヘッドライト光束に上限値を設ける。
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安全のためのスマート照明:ドライバーが必要な場所だけを照らすアダプティブ照明システムの推進。
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視認性向上のための暖色光:青色成分の低減によるグレアの抑制と野生生物への影響の低減。
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暗闇のための計画:道路設計や交通プロジェクトに光害軽減の視点を融合。
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科学に基づく策定:科学的根拠に基づく基準策定のための、独立した研究の拡充。
夜のためにデザインされた車両
DarkSky Oneは、ニューヨークを拠点とするクリエイティブエージェンシー Bray & Co との協働、SixDegrees.org が展開する「Purpose Produced」イニシアティブ*) からの支援を通じて制作され、車両デザインは東京を拠点とする自動車デザイン会社 PHIARO(フィアロ) が担当しました。
このコンセプトカーは、夜間走行のために開発された、環境配慮型の照明機能を統合しています。過度の明るさやグレアを低減しつつ、最適な配光を実現するアダプティブ照明システムを備え、外装はマット仕上げと反射低減形状により、眩しさや反射を最小限に抑えるように設計されています。
新たな議論にきっかけに
DarkSky Oneは単なるコンセプトカーではなく、責任ある照明設計が車両デザインにも反映できることを示し、より安全で健全な夜間環境を実現するための対話を促進することを目的としています。
*) ケビン・ベーコン財団とAdweek NYCが共同で立ち上げた「Purpose Produced」が昨年行ったキャンペーン sixdegrees.org では、6つの非営利団体と6つのクリエイティブエージェンシーが協力し、重要な社会問題や環境問題に関する議論を活性化させるための啓発キャンペーンへの資金援助が実施されました。ダークスカイ・インターナショナルのプロジェクトは、その一つに選定されました。
この記事は、下記ページを参考に、ダークスカイ・インターナショナルの許可を得て作成されました。
DarkSky International debuts “DarkSky One” concept car at Detroit Auto Show, designed for darkness
