- 震災後の電力危機をきっかけに、節電・省エネの風潮が広がっています。中でも、明るすぎる照明環境がもたらす問題への気付き・関心が高まっています。
- 「光害(ひかりがい)」と呼ばれるこの問題は、エネルギーの浪費、生態系への影響、人体の健康への影響、交通の安全性の低下、星空が見えにくくなることなど、一般市民にも身近なところで、様々な問題を引き起こしていることが知られています。一方で、照明は安全快適な生活や店舗装飾・ライトアップなどの演出に欠かせない存在であることが、問題を複雑なものにしています。
- アメリカではこの問題に対し、「国際ダークスカイ協会」(1988年設立)が本格的な取り組みを進めてきました。天文関係者を中心に、照明技術者、環境学者、法律家など様々な分野の人材が集まり、観測的研究・技術的研究・啓発活動・条例制定などが積極的に展開されています。
- 東京支部では、環境分野・照明分野・天文分野など様々な専門家がバランスよく集まり、光害を抑え省エネにも配慮した良好な光環境の形成という共通の目標に向けて、分野を超えた情報交換や連携した取り組みが行えるようなネットワークとなることを目指します。