国際ダークスカイ協会が発行する2016年カレンダーに使用する写真のコンテストを実施します。
夜空の美しさ、暗い夜空の重要性を表現した写真を募集します。ダークスカイプレイスに認定された場所で撮影されたものが望ましいですが、それ以外の場所でも構いません。締め切りは 6月5日です。
【1】
国際ダークスカイ協会は、ユタ州のウィーバー・ノース・フォーク・パーク(Weber County North Fork Park) を世界で21番目のダークスカイ・パークに認定しました。ランクはBronze Tier になります。
ユタ州の大都市からそう遠くないロケーションですが、ウィーバー郡公園、IDAオグデン支部、ウィーバー州立大学、オグデン天文協会などの長年の協力により夜空の暗さが保たれ、認定に至りました。
詳細は、IDAによるプレスリリース(2015.4.13) をご覧ください。
http://www.darksky.org/assets/Night_Sky_Conservation/Parks/North_Fork/NorthForkPark_press_release_FINAL.pdf
位置(Google Map): ウィーバー・ノース・フォーク・パーク
【2】
国際ダークスカイ協会は、ユタ州のキャピトル・リーフ国立公園(Capitol Reef National Park) を世界で22番目のダークスカイ・パークに認定しました。ランクは最高のGold Tier となります。
大都市から離れ、晴天率も高く空気も澄んでおり、素晴らしい夜空が楽しめます。同公園は15年間にわたり、暗い夜空の大切さを啓発する大人向け・子供向けの活動を続けてきました。
詳細は、IDAによるプレスリリース(2015.4.16) をご覧ください。
http://www.darksky.org/assets/Night_Sky_Conservation/Parks/Capitol_Reef/CapitolReef_press_release.pdf
位置(Google Map): キャピトルリーフ国立公園
【3】
国際ダークスカイ協会は、アリゾナ州北部のカイバブパイユート・インディアン居留地(Kaibab Paiute Indian Reservation) を世界で10番目のダークスカイ・コミュニティに認定しました。世界初の”ダークスカイ・ネイション(国家)” と言えるでしょう。
約250人から成るカイバブパイユート族は、アリゾナ州とユタ州の国境付近に住み、部族全体で夜空を守る考えを持ち、屋外照明の改良も行っています。旅行者も巻き込んで “Winsor Castle by Night” “Dark Wings at Pipe Spring” といったさまざまな啓発イベントを開催しています。周囲の他の部族も、ダークスカイコミュニティを目指して動き出しています。
詳細は、IDAによるプレスリリース(2015.4.22) をご覧ください。
http://www.darksky.org/assets/Night_Sky_Conservation/Communities/Kaibab_Paiute/KaibabPaiute_press_release.pdf
位置(Google Map): Kaibab Paiute Tribal Office
【ダークスカイプレイス・プログラムについて】
国際ダークスカイ協会は、夜空を保護する優れた取り組みを称えるために、ダークスカイプレイス・プログラム(International Dark Sky Places: IDSPlaces) を2001年から開始しました。認定には、屋外照明についての厳格な基準と革新的なアウトリーチ活動が求められます。これまでに認定されたIDSPlacesは、ダークスカイ・コミュニティが10ヶ所、ダークスカイ・リザーブが9ヶ所、ダークスカイ・パークが22ヶ所です。
ダークスカイプレイス・プログラムの詳細はこちら
日本語 http://www.darksky.jp/?page_id=414#IDSP
英語 http://darksky.org/night-sky-conservation/dark-sky-places
MITIGATING THREATS OF LIGHT POLLUTION & RADIO FREQUENCY INTERFERENCE
Aug 11-13, 2015, Honolulu, Hawaii
IAU XXIX General Assembly(国際天文学連合総会)内のFocus Meetingです。
http://astronomy2015.org/focus_meeting_21
Light pollution symposium
Sep 21-25, 2015, Rome, Italy
The 13th European Ecological Federation (EEF) and 25th Italian Society of Ecology’s (S.It.E.) joint conference内のシンポジウムです。光害研究の第一人者であるFabio Falchi氏が主宰。
http://www.ecologyatinterface.eu/index.php/component/content/article?id=41
3rd Nationwide Conference on Light Pollution
Sep 25-27, 2015, Cracow, Poland
IDA東京は、新宿コニカミノルタプラザで開催される特別企画展「アイルランドの絶景 ケリーから眺める星空展」(2015年4月22日~5月8日、入場無料)の製作に全面協力しました。
国際ダークスカイ協会認定「ダークスカイ・リザーブ」のゴールドステータスに輝いた素晴らしい星空の写真や、認定までの経緯の解説パネルなどが展示されます。
また、国内初のダークスカイプレイス認定を目指している八重山諸島でのIDA東京の活動の様子や、八重山の星空のパネルも展示されます。関連のチラシ(IDA東京製作)も配布されます。ぜひご来場ください。
コニカミノルタプラザのサイト
http://www.konicaminolta.jp/plaza/schedule/2015april/ireland/index.html
ダークスカイプレイス・プログラムについて
http://www.darksky.jp/wp-content/uploads/2014/03/IDSPlaces.pdf
世界天文月間の一環として実施される「国際ダークスカイ週間 (International Dark-Sky Week)」(4月13~19日)では、光害の問題を啓発し、その解決策を広めるための様々な方法を提供します。多くの天文関連イベント、GLOBE at Night、フォトコンテストなど、詳細は下記のサイトをご覧ください。
IDAによるプレスリリース (2015.4.9)
http://www.darksky.org/resources/446
IDAによる詳細のサイト
http://www.darksky.org/int-l-dark-sky-week-main
世界天文月間の日本語による案内(世界一斉天文イベントWG)
https://sites.google.com/site/sekaiisseitenmoneventwg/home
国際ダークスカイ協会東京支部は、先日報道された富士山ライトアップ計画*に対し、光害の観点から懸念を表明し、環境や社会に与える影響をさらに検討した上で再考されることを望みます。
光害(ひかりがい)とは、街灯や商業施設の看板照明等が、不適切な設置・運用方法である際に起こる、さまざまな環境問題・社会問題の総称です。照明は日常生活に不可欠ですが、過剰な明るさや目的外の方向を照らす照明は、安全性の向上には何ら役立ちませんし、貴重なエネルギーの浪費でもあります。また、夜間に強い光を浴びることによる健康被害、まぶしさや侵入光といった生活環境の劣化、夜行性生物や昆虫などの生態系への影響、夜空の方向への光漏れにより星が見えにくくなることなどの影響が、多くの事例や科学的根拠に基づいて実証されています。建築物やモニュメント等の夜間演出の手法である「ライトアップ」も、対象物の文化的価値に基づいた明確な目的や周辺環境との調和を十分に考慮してデザインされたものでなければ、光害となる可能性があります。
生態系への影響の事例を挙げると、夜行性生物の生活圏消失、昆虫の誘因・生息分布の変化、概日リズムに基づいたさまざまな行動パターンの破壊、などがあります。ホタルやカエルなどは、暗がりでのみ求愛行動を取ります。渡り鳥は、上空へのサーチライトに引き寄せられ光にトラップされてしまいます。これら全てが、生態系のバランスの崩壊に繋がる危険性があります。生物にとって、夜本来の暗闇は非常に重要なものです。我々人間は、自然界への影響ができるだけ小さくなるよう十分配慮した照明を使うことが求められます。
富士山は、日本の象徴であると同時に世界遺産でもあり、その貴重な自然環境を含め国民共有の財産です。太陽光に照らされた雄大な姿、ほの暗い月光にたたずむ優美な姿は、自然に対する畏敬の念を起こさせます。報道された記事によると、実験計画では富士山から20km離れた地点に設置したLED照明装置を使い、山頂付近をライトアップするとのことです。私たちはこの計画に文化的な価値を見いだせず、自然界にとって大きな損害をもたらすものと考え、危惧の念を抱きます。
*) 参考記事:中日新聞(2015年3月18日)『LEDで富士山ライトアップ 20年実現へ』
http://www.chunichi.co.jp/article/shizuoka/20150318/CK2015031802000100.html
国際ダークスカイ協会は、コロラド州南部にある2つの隣接する町、ウエストクリフ(Westcliffe) とシルバークリフ(Silver Cliff) を世界で9番目のダークスカイ・コミュニティに認定しました。このように2町連携による認定は初めてであり、今後同様の連携の輪が広がることが期待されます。
2町合わせて人口1200人弱、山に囲まれ暗い夜空が広がっており、それぞれの町は屋外照明に関する条例を制定しています。以前から住民はその美しい夜空の価値に気付き、保護するための取り組みを続けてきました。1998年に Dark Skies of the Wet Mountain Valley というNPOが設立され、光害の啓発、適切な照明器具への交換、天体観望会、講演会、学校での光害をテーマとしたアートコンテスト開催支援などを進め、その活動は天文愛好家にも観光業にも良い効果をもたらしてきました。
詳細は、IDAによるプレスリリース(2015.3.9) をご覧ください。
http://www.darksky.org/assets/Night_Sky_Conservation/Communities/WSC_IDSC_press_release_FINAL.pdf
位置(Google Map):ウエストクリフ シルバークリフ
関連サイト: Dark Skies of the Wet Mountain Valley
【ダークスカイプレイス・プログラムについて】
国際ダークスカイ協会は、夜空を保護する優れた取り組みを称えるために、ダークスカイプレイス・プログラム(International Dark Sky Places: IDSPlaces) を2001年から開始しました。認定には、屋外照明についての厳格な基準と革新的なアウトリーチ活動が求められます。これまでに認定されたIDSPlacesは、ダークスカイ・コミュニティが9ヶ所、ダークスカイ・リザーブが9ヶ所、ダークスカイ・パークが20ヶ所です。
ダークスカイプレイス・プログラムの詳細はこちら
日本語 http://www.darksky.jp/?page_id=414#IDSP
英語 http://darksky.org/night-sky-conservation/dark-sky-places